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再生医療は動物にも活用されはじめている

再生医療は人の病気への治療効果が期待されていますが、近年は犬や猫などの動物の治療にも広まっています。大手製薬の子会社が犬のアトピー性皮膚炎や椎間板ヘルニアを治す細胞医薬品の販売を計画し、臨床試験を始まってます。
犬がアトピー性皮膚炎を発症させる確率は15%と言われていて、かゆみを訴える愛犬のために病院に通院する飼い主も多いです。加齢や肥満などで背骨を傷めてヘルニアになる犬も少なくなく、排泄が上手に出来なくなったり触れられるのを嫌がることもあります。

治療では炎症を抑える薬や手術をするのが一般的でしたが、細胞医薬品が実用化されると注射などで体内に投与した薬が疾患部に作用するので手術は不要です。傷ついた組織や機能を元へと戻す働きがあり技本的な治療に繋がると言われてます。骨や脂肪に分化する性質を持っている「間葉系幹細胞」を健康な犬から採取して培養し薬を作ります。
再生医療は現在は細胞培養が出来る病院で、獣医師が培養した細胞薬を使い治療を施すことが、農林水産省令によって例外的に認められてます。

今後、承認された医薬品が販売されることで細胞医療を施せる獣医師も増えていき、品質管理や安全性はガイドラインを作成してペットの負担が少なく効果の高い治療が期待出来ます。
そもそも再生医療は、人や動物の身体の一部が欠損したときに幹細胞などを使ってその機能を回復させる治療です。これはトカゲなどが切れた尻尾を自分で再生する能力を、医療で再現していると言えます。
幹細胞は、身体を構成する色々な細胞を作る「分化能」と、自分と同じ能力を持った細胞に分裂する「自己複製能」を兼ね備えた細胞です。

体性幹細胞は生体の中になる分化し終えてない細胞のことで、骨髄から採取される「造血幹細胞」と脂肪から採取される「間葉系幹細胞」などがあって、分化能的には複能性に属してます。成人の組織サンプルから簡単に採取できるので成体幹細胞や組織幹細胞とも言われてます。
胚性幹細胞は、動物の胚盤胞の中にある内部細胞塊から、分化能を保ったまま取りだした細胞のことで、「ES細胞」とも言われていて分化能的には多能性です。成人の体内からは採取が出来ないため、胚盤胞を壊すので体性幹細胞とは違います。

人工多能性幹細胞は、数種類の遺伝子を体細胞へ導入することで、胚性幹細胞と同等の分化能を持たせた細胞です。「iPS細胞」でも知られていて多能性で胚盤胞を壊す必要もないです。
また、主に動物を対象として使われるものを「動物用再生医療等製品」といって、世界中で色々な研究報告もされてますが2016年の時点では日本国内で認定された製品はまだ販売されていません。そのため動物病院では、臨床獣医師の自己調製材料での自由診療となり、有効性と安全性はまだ十分に確認されてなくても、飼い主の同意があれば治療が受けられます。

免疫細胞療法は組織の再生が目的ではないですが、疾病の治療や予防が目的で、人などの細胞に培養その他の加工を施したものに当てはまるので法的には分類されてます。
犬や猫などへの免疫細胞療法だと、特異的免疫療法があり免疫細胞の一種の樹状細胞を、すりつぶしたガン細胞と一緒に培養して、ガン細胞だけを狙いうちする能力を与えます。それから樹状細胞を増殖させて体内に戻すことでガン組織だけを攻撃し縮小させます。

活性化リンパ球療法は、血液を10~12ml採取して中に含まれているリンパ球を回収し、薬剤で活性化と増殖を行ってから約1,000倍に増殖させて点滴で体内に戻します。これはガン細胞を狙い打ちしませんが、免疫力が全体的に高くなるので小さいガン組織に有効です。
MSC療法は、犬や猫の骨髄液から骨髄幹細胞だけ取りだして培養と洗浄を行い、患部へ直に注射したり点滴で体内に投与します。

がん , 健康 , 再生医療 , 脊髄幹細胞 , 間葉系幹細胞