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目覚ましい進歩を見せる再生医療!実用化に向けての課題は?

以前は、再生医療は学術的な側面から一部の人だけに知られていました。しかし、研究の成果が出るにしたがって、社会的に広く注目されるようになってきています。再生と一口にいっても、大きく2つに分けられることを知っておきましょう。たとえば血液の中にある血球は、創造と破壊が繰り返されています。人が意識しなくても、自動で常に行われているのです。非常に多くのものが人体の中では何度も再生されています。そのような活動によって、人々の体は健康な状態が維持されているというわけです。もう一つの再生は、そういった自然に起こる現象ではありません。運動中の事故で骨折したり、料理中に火傷をしたりするなど、外的な要因で体の組織に損傷を行った場合に要するものです。また、内的な要因によるケースで再生が必要になることも珍しくありません。先天的に内臓に疾患を抱えているようなケースでは、治療だけでは不十分で再生医療に期待が寄せられることも多いです。このような場合、上記の自然に行われる再生に期待しても治癒する可能性は低いでしょう。
後者の再生を可能にするニーズは昔からあるものであり、それを叶えようとして医療関係の研究者は尽力してきました。ところが、技術が足りなかったり、倫理面で反対する人がいたりするなど、いろいろなハードルが立ちはだかっています。そのため、なかなか実用化にこぎつけられないという実情があったのです。したがって再生医療に関しては、医師であっても夢物語のように考えているケースが少なくありませんでした。しかし、そのような状況が次第に変わりつつあります。急激に目覚ましい成果がたくさん出てきたことにより、実用化に向けた気運が高まってきたのです。たとえばiPS細胞はその代表ともいえるもので、実用化を見据えて取り組みがすでに始まっています。ES細胞に関しても臨床実験を行うような動きもあるなど、今後の展開から目を離せない状況です。ただし技術的な問題がすべて解決されている状況ではありません。移植にあたって免疫の面で不都合が生じる可能性は依然として残っているでしょう。
いろいろと脚光を浴びることが増えていますが、実用化を実現するには着実なステップを踏んでいくことが求められます。倫理面に関しては、法律の整備も含めた取り組みを行わなければなりません。国としても実用化を計画しており、全体が向かっている方向自体は統制が取れています。ただし細かいレベルでは、意見の相違や知識の共有の不足もあるため、再生医療の実用化について制御していく機構の強化が必要です。医療分野において、これまでに類のない革新的なものであるのは間違いありません。大きな成果が見込まれる一方で、トラブルがたくさん起こることも予想されます。また、内容が革新的であるほど、研究者や開発する企業は経験不足な状態で臨むことになります。必然的に多くのリスクを内包にすることになるでしょう。安全性や品質を確保できない医療が実用的でないのも事実です。
とはいえ、それを理由に手をこまねいていては、いつまでも机上の医術として留まることになります。さまざまな観点から議論を重ねて、実用に向けての軌道を修正しながら取り組むことが大事です。ビジネスとして捉えるのではなく、合理性を追求して医療分野として確立させなければなりません。一方で多額の投資が必要になるのも確かなので、産業として考えることも必要になってきます。機器や医薬品の公定価格の算出なども大事ですが、そのためには適切な判断を行える人材が不可欠です。このように技術的な問題以外に対しても、効果的なアプローチを検討していく必要性に迫られています。

ips細胞 , 倫理的問題 , 実用化